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婦人科

 

婦人科部長

神田 裕樹
経歴

大阪大学医学部卒(昭和63年)、市立堺病院医員、

大阪府済生会中津病院医員、大阪大学医学部附属病院助手

資格

日本産科婦人科学会専門医

母体保護法指定医

その他所属学会

日本産科婦人科内視鏡学会会員

診療科の特徴と診療内容

近年、軽症・慢性患者は診療所で、救急・手術・重症患者は大病院で診療を受けるように政策誘導がなされています。一方、このようなことで患者さんには大きな問題が生じてきています。最近の一例を挙げれば、ある大病院に良性疾患の手術目的で紹介された患者さんが「約半年の手術待ち」と言われ困って当院に来られました。大病院の手術は救急・悪性・先進医療症例が優先であり、待機・良性・一般的症例は後回しです。しかしながら、患者さんにとっては手術が必要であると言われた以上、良性疾患であっても早く対応して欲しいのが人情です。

ご承知のように全国的な産科医の不足のあおりを受け、当院婦人科も2006年1月から常勤医師1名で診療を行っております。そのようなわけで他施設の産婦人科や当院の内科・外科のように大きなことはできません。しかしながら、「大病院を受診するほどでもないが診療所では対応できない症例」、「大病院に受診しても長期間の手術待ちになってしまう症例」にはコツコツと対応させていただいております。以下に具体例を挙げます。

子宮頚部・内膜細胞診(子宮がん検診)の異常

悪性細胞が検出され手術の必要な症例に対して大病院はすぐに対応してくれますが、経過観察も選択肢として挙げられる症例(子宮頚部細胞診ClassⅢaや子宮内膜細胞診疑陽性)などは優先順位がどうしても低くなってしまいます。当院婦人科ではこのような状態の患者さんに適宜精密検査(コルポスコピー下組織診、子宮鏡、内膜全面掻爬術による組織診)や手術(LEEP、円錐切除、適応のある場合子宮摘出術)を行って問題がないことを確認し、患者さんの不安を解消した上で紹介元の先生に逆紹介させていただいております。なお、病理組織検査に関しては、当院病理部の協力で精密検査施行翌日夕には結果が判明し、患者様のご心配にいち早く対応させて頂いております(他院ですと結果判明まで最短でも1週間はかかります)。

卵巣の腫大

性周期の変化による卵巣腫大(黄体血腫、単純嚢胞)や子宮内膜症による卵巣腫大がある一方、卵巣癌の早期発見が困難であることもあり、ご心配なことと考えます。当院婦人科では各種画像検査(USG、CT、MRI)および腫瘍マーカー検査を組み合わせて適切な治療方針を決定し、問題がなければ患者さんの不安を解消して紹介元の先生に逆紹介、悪性であれば原則として高次施設への紹介、良性であれば患者さんの希望に沿った形での治療(当院での手術か他施設への紹介)を行うスタンスを保持しています。

子宮筋腫・子宮内膜症

これらは良性疾患であり、最近では腹腔鏡手術も専門施設ではたくさんされております。しかしながら開腹手術に比べますと手術時間がかかることや施設によっては腹腔鏡手術症例を集めておられる関係などから一般の開腹手術の対応は優先順位が低くなりがちです。当院では患者さんの希望に合わせて可能な限り早く(現在のところ平均して1ヶ月程度で)対応させていただいています。

内視鏡手術(腹腔鏡・子宮鏡)

これまでの経験から当院で安全に対応できるものは行っております。腹腔鏡手術に関しては卵巣の良性疾患、子宮鏡手術に関しては粘膜下筋腫、子宮内膜ポリープが対象例です。

最後に当院婦人科のセールスポイントを述べます。それは患者さんに対する診療上の対応(外来診察、病状説明、手術執刀はもちろん手術時の点滴をはじめとする入院中の処置)を卒後20年の私がすべて行うことです。他の医師に患者さんの対応を任せることはありません。また、当たり前のことですが1日2回は回診して患者さんの様子に直接目をくばり、満足して退院していただくようにしています。このようなことは他の大病院の産婦人科では不可能で、そういった意味できめ細やかな医療を患者さんに提供していると自負しています。

大手前病院婦人科外来は水曜日を除く平日の午前中に行っております(水曜日は手術日のため休診です)。

補足

当院婦人科は現在部長一人体制です。そのため婦人科の手術に関しては以下の状態で行っています。

  1. 良性疾患(子宮頚部上皮内腫瘍を含む)に対する開腹手術または経膣的手術を予定手術で行います。

    はじめから悪性腫瘍の診断がついているものやその可能性の高い例は原則的に高次施設での治療をお勧めしています。また良性疾患でも手術の難度が高度と考えられる症例はその旨を正直に説明して、高次施設での治療をお勧めしています。

    そういった理由から現在は腹腔鏡手術も今までの経験から安全に施行できることが予想される症例のみに対応しています。
  2. 手術の執刀は部長が自ら行い、受持(担当)医は部長です(他医師に代わることはありません)。

    手術の助手は部長と同等の20年以上の臨床経験がある医師が行います。
  3. 部長の当院での執刀数は以下の通りです(執刀以外は手術責任者として第一助手を務める)。

平成13年11月から平成22年6月まで)

全手術数 1105例 うち術者として執刀  688例
開腹手術 527例 うち術者として執刀 339例
子宮癌 36例 うち術者として執刀 18例
卵巣癌 48例 うち術者として執刀 29例
良性疾患 子宮摘出術 213例 うち術者として執刀 128例
子宮筋腫核出術 63例 うち術者として執刀 41例
良性疾患 卵巣腫瘍切除術 261例 うち術者として執刀 165例
円錐切除術 LEEP 163例 うち術者として執刀 136例
骨盤臓器脱手術(子宮脱等) 25例 うち術者として執刀 25例
子宮鏡手術 89例 うち術者として執刀 68例
腹腔鏡手術 169例 うち術者として執刀 38例
手術に関連した死亡例 0例    
術後重篤な後遺症を残した例 0例    
予期せぬ再手術例 7例    
(腸管再吻合1例、創部再縫合3例、ドレーン抜去2例、腟壁ガーゼ抜去1例)

地域医療機関の先生方へ

全国的な婦人科医不足の影響をうけ、当院婦人科は平成18年1月より部長一人体制となっております。このため当面従来通りの柔軟な対応が難しくなります。体制が復旧いたしますまで今しばらくお待ちください。

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